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カレーにマンダイ

 しばらく前のことになるけれど、石垣島に行った。あそこは程よく過ごしやすくていい。何より、個人商店が残っているし、ローカルな食材も買いやすい。ただし、雑魚、小魚を扱う店はほとんど消滅しているのが残念なことだ。街を通るとたくさんの観光客が目に入った。 日中はとにかく忙しい。忙しいのでさっとできるもので食事を作り、食べる。そうかと言ってカップ麺ではモチベーションが下がるので、おいしい、と思えるものを自炊する。 マンダイというのはアカマンボウのどこにでもある呼び名で、マグロの延縄のある町ではひといき安い切り身として売られている。この魚は加熱料理に使いやすく、たいていはムニエルやフライに使われている。カレーにも向いている。 にんにく、しょうが、青とうがらしを刻む。しょうがは皮も剥かないで、そのまま、少し厚めに何枚か作る。厚揚げを角切りに、たまねぎはくし切りにする。その他入れたりものを入れたらよろしいので、紫芋を少しだけ分厚い輪切りにする。この芋は火が通りやすい。マンダイは大きな切り身で売られているものを一口大にしておく。 サラダ油を鍋に入れ、にんにく、しょうが、それと青とうがらしを炒めて香りが出てきたらたまねぎ、紫芋を加えてさっと絡めるように炒める。表面だけ火が通れば十分。具材がかぶる程度、よりも少し多めに水を加えて、煮たってきたらマンダイと厚揚げを加えて、さらにココナツミルクも加えて少し火を弱めて煮ていく。煮る時間は火が通ればもう十分である。好みの塩味をつけ(つけすぎない:単に塩でいいけれどナンプラーもいい)、コリアンダーを大量に、シナモンを少しだけ加えたらカレーリーフをちぎって好きなだけ加える。米さえ炊いておけばこの汁気のあるカレーでお腹いっぱい食べられる。