海があつくなってくると、いよいよトビウオが出てくる。トビウオの仲間にも色々あって、よく食用になっているものはトビウオやホソトビウオ、ツクシトビウオ、ハマトビウオ。他のトビウオはまとまっては獲れなかったり小さかったりで、あまり市場に出ることがない。
北九州、下関では頭の丸いものをまるあご、四角いものをかくあごと呼ぶ。まるあごが先にやってきて、夏本番にもなるとかくあごが出てくる。かくあごというのはハマトビウオなどのことだろう。この日はやや小振りのまるあごを買ってみた。無印のトビウオだった。
トビウオの仲間は鮮度が落ちるのが早くて、古くなると少しいやみが出てくるけれど、新しいものはよく味が出るし、ほかにはないうまみがある。瀬戸内では色々な白身の魚をにゅうめんに使う。そういうわけで小島の古い人に聞いたとおりににゅうめんをする。トビウオは3枚におろして、皮を取り、包丁でたたく。アジのなめろうのように徹底的にはたたかないで、やや粗くたたく。ここに少し塩を振って、ぐねぐねと揉んでおく。にゅうめんの汁は簡単。水2カップに薄口醤油を大さじ2杯、酒を大さじ1杯だったかな?分量を忘れてしまったけれど、こんな程度だと思う。これを沸かして、沸騰してからたたき身を丸めてそっと落とし入れる。中火で煮て、火が通ったら団子が浮いてくる。そうめんは少し硬めに茹でて、ざるにとってよく冷水で洗い、ぬめりを落とす。これを器に盛って、熱々の汁をたっぷりかける。具はトビウオだけでもいいし、あればネギをたっぷりかける。やさしい味にほっと落ち着く。日常の料理そのものである。
酢の物は九州北部では一般的な食べ方なのかもしれない。トビウオを3枚におろして、皮を引き、厚さ5ミリ程度に糸切りする。うっすら塩を振って、10分ほど置く。薄切りして塩を振り、よく絞ったきゅうりと合わせて、酢を少し多めに振りかける。汁気を切って器に盛る。
薬味には青トマトを薄切りして使う。こういう習慣は瀬戸内の島々では普通だったようだ。トビウオのほか、アジの類にもこの青トマトはよく合う。瑞々しくて、涼しげなのもいい。夏の間だけのひそかな楽しみだ。おろしたあとのアラは、グリルで素焼きにして、味噌汁に使うといい。
北九州、下関では頭の丸いものをまるあご、四角いものをかくあごと呼ぶ。まるあごが先にやってきて、夏本番にもなるとかくあごが出てくる。かくあごというのはハマトビウオなどのことだろう。この日はやや小振りのまるあごを買ってみた。無印のトビウオだった。
トビウオの仲間は鮮度が落ちるのが早くて、古くなると少しいやみが出てくるけれど、新しいものはよく味が出るし、ほかにはないうまみがある。瀬戸内では色々な白身の魚をにゅうめんに使う。そういうわけで小島の古い人に聞いたとおりににゅうめんをする。トビウオは3枚におろして、皮を取り、包丁でたたく。アジのなめろうのように徹底的にはたたかないで、やや粗くたたく。ここに少し塩を振って、ぐねぐねと揉んでおく。にゅうめんの汁は簡単。水2カップに薄口醤油を大さじ2杯、酒を大さじ1杯だったかな?分量を忘れてしまったけれど、こんな程度だと思う。これを沸かして、沸騰してからたたき身を丸めてそっと落とし入れる。中火で煮て、火が通ったら団子が浮いてくる。そうめんは少し硬めに茹でて、ざるにとってよく冷水で洗い、ぬめりを落とす。これを器に盛って、熱々の汁をたっぷりかける。具はトビウオだけでもいいし、あればネギをたっぷりかける。やさしい味にほっと落ち着く。日常の料理そのものである。
酢の物は九州北部では一般的な食べ方なのかもしれない。トビウオを3枚におろして、皮を引き、厚さ5ミリ程度に糸切りする。うっすら塩を振って、10分ほど置く。薄切りして塩を振り、よく絞ったきゅうりと合わせて、酢を少し多めに振りかける。汁気を切って器に盛る。
薬味には青トマトを薄切りして使う。こういう習慣は瀬戸内の島々では普通だったようだ。トビウオのほか、アジの類にもこの青トマトはよく合う。瑞々しくて、涼しげなのもいい。夏の間だけのひそかな楽しみだ。おろしたあとのアラは、グリルで素焼きにして、味噌汁に使うといい。