暑いなーと思う。例年、5月の中頃には急激に暑くなるときがあって、そのたびにバテる。夏バテならぬ皐月バテである。そんなとき、無性に冷や汁が食べたくなる。
冷や汁は宮崎の郷土料理。いろいろなレシピも出ているけれど、本当に冷や汁を真の底からおいしく楽しむのなら、些細な手間を惜しみなくかける必要がある。まず、前の日にだしをとる。むろあじとさばの混合厚削り節を煮出して、冷えていてもおいしい深いだし汁を作る。水400ccほどに節を一掴み加えて、ゆっくりと加熱する。沸騰したら火を弱火に落として10分近く煮る。3分ほどすると汁にうまみが出てくるが、我慢してもう少し煮る。だし汁を濾したらボールであら熱を取り、冷蔵庫に入れておく。だし殻の節は黒くて硬いところを取って、柔らかいところだけを裂く。ウルメイワシの干物を1枚焼いて、骨や血合いを取り除いて好みの大きさにほぐす。これを混ぜて冷蔵庫に入れる。木綿豆腐はハーフサイズのものを水切りしておく。ここまでが前夜の仕事。当日になったら、まずは器を冷凍庫に入れて冷やす。いりゴマを擂って麦味噌大さじ2ないし3杯に混ぜ、アルミホイルに薄く伸ばしたものをオーブントースターで焦げるまで焼く(本来はほぐし身といりゴマと味噌を擂り鉢で擂って、鉢ごと火にかけて焼くようだ)。この間にキュウリ半分とミョウガ1個を刻んで、前者は塩揉みする。焼き味噌のあら熱が取れたらみりん大さじ1杯と混ぜ合わせ、焼き味噌が解れたところで冷蔵庫に冷やしておいただし汁を加えてよく溶く。干物の塩気が入るのでやや薄味で構わない。水切りした木綿豆腐を手で崩し入れ、節と干物のほぐし身を加えたら冷やしておいた器に移して、キュウリとミョウガをあしらう。これで2人前になる。
ふつう、冷や汁には氷を加えるけれど、だし汁が薄まっていくのがいやなので、だし汁と器を冷やすことで解決する。どちらかというと干物から塩気が出てきて味が濃くなっていくこともあるので、その場合は差し水したらいい。冷や汁はキンキンに冷たいとおいしくないので、あくまで素麺のつゆ程度の冷ややかさを目指す。爽やかさと、深いうまみとが共存する料理だ。今回は基本形にしてしまったけれど、ここにオクラや刻んだ梅干しを加えてもうまい。干物は青魚のもの、イワシ類やアジ、サバなんかがいいけれど、なければだし殻をほぐしたものだけでも存分にうまい。
冷や汁は宮崎の郷土料理。いろいろなレシピも出ているけれど、本当に冷や汁を真の底からおいしく楽しむのなら、些細な手間を惜しみなくかける必要がある。まず、前の日にだしをとる。むろあじとさばの混合厚削り節を煮出して、冷えていてもおいしい深いだし汁を作る。水400ccほどに節を一掴み加えて、ゆっくりと加熱する。沸騰したら火を弱火に落として10分近く煮る。3分ほどすると汁にうまみが出てくるが、我慢してもう少し煮る。だし汁を濾したらボールであら熱を取り、冷蔵庫に入れておく。だし殻の節は黒くて硬いところを取って、柔らかいところだけを裂く。ウルメイワシの干物を1枚焼いて、骨や血合いを取り除いて好みの大きさにほぐす。これを混ぜて冷蔵庫に入れる。木綿豆腐はハーフサイズのものを水切りしておく。ここまでが前夜の仕事。当日になったら、まずは器を冷凍庫に入れて冷やす。いりゴマを擂って麦味噌大さじ2ないし3杯に混ぜ、アルミホイルに薄く伸ばしたものをオーブントースターで焦げるまで焼く(本来はほぐし身といりゴマと味噌を擂り鉢で擂って、鉢ごと火にかけて焼くようだ)。この間にキュウリ半分とミョウガ1個を刻んで、前者は塩揉みする。焼き味噌のあら熱が取れたらみりん大さじ1杯と混ぜ合わせ、焼き味噌が解れたところで冷蔵庫に冷やしておいただし汁を加えてよく溶く。干物の塩気が入るのでやや薄味で構わない。水切りした木綿豆腐を手で崩し入れ、節と干物のほぐし身を加えたら冷やしておいた器に移して、キュウリとミョウガをあしらう。これで2人前になる。
ふつう、冷や汁には氷を加えるけれど、だし汁が薄まっていくのがいやなので、だし汁と器を冷やすことで解決する。どちらかというと干物から塩気が出てきて味が濃くなっていくこともあるので、その場合は差し水したらいい。冷や汁はキンキンに冷たいとおいしくないので、あくまで素麺のつゆ程度の冷ややかさを目指す。爽やかさと、深いうまみとが共存する料理だ。今回は基本形にしてしまったけれど、ここにオクラや刻んだ梅干しを加えてもうまい。干物は青魚のもの、イワシ類やアジ、サバなんかがいいけれど、なければだし殻をほぐしたものだけでも存分にうまい。