我が家ではきしめんをよく食べる。時間のないとき、手抜きにしたいときの昼食、夕食は、たびたびきしめんになる。きしめんの基本型はムロ節やサバ節をひいて、白醤油やたまり醤油、みりんで調味したつゆに、青菜とその他のおかずを加えたもの。しかしそればかりではつまらないので、ときに変わり種も作ってみる。きしめんはかなりこだわりがあって、乾麺についてはいつも一宮の製麺業者のものを愛用している。
冷凍庫を物色すると冷凍焼けしかかった甘鯛が出てくる。これをきしめんに使うことを思いつく。甘鯛は半身で安く売られていたものの鱗をすいて、うすく塩をあてて冷蔵庫で2日ほど寝かせたものだ。塩がうすくて、甘鯛の鮮度もほどほどであるので、これ以上寝かせると痛んでしまうというようなもの。表面を水洗いして解凍したら、水気をよく拭き取って適当な大きさに切る。これを焦げ目がつくぐらいに焼く。頭やかま、尾の部分を昆布と一緒に水から炊いてだしをとり、わずかのかつお節と薄口醤油、酒で調味する。甘鯛からもわずかながら塩気が出てくるが、好みで少し塩を振ってもいい。
身の部分は最後に乗せて、ふやけてきた頃合いで食べる。乗せてすぐではつまらない。ふやけてくると、身が骨からぽろっと外れる。口に含むとだしに包まれた甘鯛のうまみがじんわりと出てくる。食べ切ったらまた次の切り身を乗せて、ふやけてきたら食べる。こういうとき、ぜいたくってこういうことだよね、などと思ったりする。
冷凍庫を物色すると冷凍焼けしかかった甘鯛が出てくる。これをきしめんに使うことを思いつく。甘鯛は半身で安く売られていたものの鱗をすいて、うすく塩をあてて冷蔵庫で2日ほど寝かせたものだ。塩がうすくて、甘鯛の鮮度もほどほどであるので、これ以上寝かせると痛んでしまうというようなもの。表面を水洗いして解凍したら、水気をよく拭き取って適当な大きさに切る。これを焦げ目がつくぐらいに焼く。頭やかま、尾の部分を昆布と一緒に水から炊いてだしをとり、わずかのかつお節と薄口醤油、酒で調味する。甘鯛からもわずかながら塩気が出てくるが、好みで少し塩を振ってもいい。
身の部分は最後に乗せて、ふやけてきた頃合いで食べる。乗せてすぐではつまらない。ふやけてくると、身が骨からぽろっと外れる。口に含むとだしに包まれた甘鯛のうまみがじんわりと出てくる。食べ切ったらまた次の切り身を乗せて、ふやけてきたら食べる。こういうとき、ぜいたくってこういうことだよね、などと思ったりする。