疲労困憊の沖縄滞在だった。滞在中には首里城の正殿が焼け落ちるという、まことに心の痛い大事件が起きてしまった。首里城自体はこれまでに何度も焼けていて、前回は戦争のとき。ウタキの一部をなす首里城が焼け落ちたとき、ウチナーンチュの思いはいかようだったろう。そしてそれがこの21世紀に再来してしまった。悪夢としか言いようがない。
さて、そんな沖縄の滞在。今回は本当に忙しいスケジュールで、まともに沖縄のたべものを楽しむ余裕はなかった。そんな殺伐の中にひとつの華となったのがこの沖縄そばだった。
沖縄そばは言わずと知れた沖縄の郷土食だ。これを食べられる店は数多あり、その味も実に多様である。麺の形も地域ごとに異なる。この写真のものは沖縄島北部の典型といえる、平たい麺。南部で食べるそばには練り物が乗っていることが多いが、ここではソーキと三枚肉だけだった。そこにねぎ、紅しょうが、そして結び昆布だ。
沖縄には昆布は生育しない。しかし、沖縄は全国屈指の昆布の消費地である。沖縄は北前船による交易の中継地となり、大量の昆布がやってきていた。ここに現在の消費の理由がある。沖縄そばのつゆには大量の鰹節を使うので、鰹節の消費量も多い。異国の地沖縄において、鰹と昆布の消費が多いだなんて、なんだか不思議なかんじがする。この結び昆布はうっすら甘く煮付けられているもので、やみつきになる組み合わせだった。
蛇足になるが古い沖縄そばは豚のだしだけで、鰹節を使わなかったらしい。そういうものもいつか食べてみたいな。
さて、そんな沖縄の滞在。今回は本当に忙しいスケジュールで、まともに沖縄のたべものを楽しむ余裕はなかった。そんな殺伐の中にひとつの華となったのがこの沖縄そばだった。
沖縄そばは言わずと知れた沖縄の郷土食だ。これを食べられる店は数多あり、その味も実に多様である。麺の形も地域ごとに異なる。この写真のものは沖縄島北部の典型といえる、平たい麺。南部で食べるそばには練り物が乗っていることが多いが、ここではソーキと三枚肉だけだった。そこにねぎ、紅しょうが、そして結び昆布だ。
沖縄には昆布は生育しない。しかし、沖縄は全国屈指の昆布の消費地である。沖縄は北前船による交易の中継地となり、大量の昆布がやってきていた。ここに現在の消費の理由がある。沖縄そばのつゆには大量の鰹節を使うので、鰹節の消費量も多い。異国の地沖縄において、鰹と昆布の消費が多いだなんて、なんだか不思議なかんじがする。この結び昆布はうっすら甘く煮付けられているもので、やみつきになる組み合わせだった。
蛇足になるが古い沖縄そばは豚のだしだけで、鰹節を使わなかったらしい。そういうものもいつか食べてみたいな。