半助のことは昨年にも記事にした。関西のうなぎは頭をつけたままで腹側、あぎのところから裂いたものを焼くので、頭が副産物として生じてくる。これを半助と呼ぶ。半助の利用方法は地域によって多少異なるけれど、関西圏、特に大阪ではもっぱら鍋だ。あるいは雑炊にもなる。佃煮にしたものを茶漬けに使うこともある。
京都に川のことを調べに行きはじめて、はや10年ほどがすぎた。京都には外食産業の数のわりに、老舗のうなぎ屋が少ない。京都のうなぎ需要を支えてきたのは他ならぬ川魚店、鮮魚店であり、その中には明治期に創業したものも残っている。こうした店で見られる"持ち帰り"のうなぎは、押し並べて頭をつけて売られているものだ。だから、京都で半助を買うというのは存外難しい。ところが、錦市場ののと与さんが観光客向けのうなぎ串を始めて、それで単体の半助が生じることになった。このうなぎ串は関東の串とは違って、長焼きを切って串に刺しただけのものなので、長焼きの半助、そして尾の先が余ってくる。これを大阪の店よろしく半助として売るようになった。たいてい日に1、2パックしかないので、必ずあるわけではない。10匹分くらい入って300円。
昨日、一昨日は強烈な寒の戻りになった。これに堪えかねて、半助鍋を作るために家路を急ぐ。つまみとして、また体を暖めるために作る半助鍋は、少し作り方を変える。3カップ分のかつおのだし汁にうなぎの頭、半助を5つ加えて、さらに粗くささがきにした新ごぼうを水に10分ほどさらしてから炊く。強火で炊いてはじめあくを取り、そのまま強火ないし中強火を維持してごぼうが煮えるまで15分ほど炊く。ここで薄口醤油大さじ2、みりん大さじ1、酒大さじ2を加える。水切りした焼き豆腐一丁を18等分にして加え、火が通ったらわけぎ(ネギとして売られていた)を加えて1、2分加熱する。これだけ作ると3人前ほどになる。食べ方によっては2人前だ。いずれにしても頭が5つなので喧嘩になるかもしれない。もちろん1人で全部食べきってもいいけれど、少々胃に持たれるのではないかと思われる。
うなぎの頭も強火で炊き込むと汁がすっかり濁る。うなぎのうまみは鰹だし、またその酸味と相性がいい。熱いうちにかきこみながら酒を一杯、二杯とやるうちに体が暖まり、気が付いたら布団に入って朝を迎えていた。
京都に川のことを調べに行きはじめて、はや10年ほどがすぎた。京都には外食産業の数のわりに、老舗のうなぎ屋が少ない。京都のうなぎ需要を支えてきたのは他ならぬ川魚店、鮮魚店であり、その中には明治期に創業したものも残っている。こうした店で見られる"持ち帰り"のうなぎは、押し並べて頭をつけて売られているものだ。だから、京都で半助を買うというのは存外難しい。ところが、錦市場ののと与さんが観光客向けのうなぎ串を始めて、それで単体の半助が生じることになった。このうなぎ串は関東の串とは違って、長焼きを切って串に刺しただけのものなので、長焼きの半助、そして尾の先が余ってくる。これを大阪の店よろしく半助として売るようになった。たいてい日に1、2パックしかないので、必ずあるわけではない。10匹分くらい入って300円。
昨日、一昨日は強烈な寒の戻りになった。これに堪えかねて、半助鍋を作るために家路を急ぐ。つまみとして、また体を暖めるために作る半助鍋は、少し作り方を変える。3カップ分のかつおのだし汁にうなぎの頭、半助を5つ加えて、さらに粗くささがきにした新ごぼうを水に10分ほどさらしてから炊く。強火で炊いてはじめあくを取り、そのまま強火ないし中強火を維持してごぼうが煮えるまで15分ほど炊く。ここで薄口醤油大さじ2、みりん大さじ1、酒大さじ2を加える。水切りした焼き豆腐一丁を18等分にして加え、火が通ったらわけぎ(ネギとして売られていた)を加えて1、2分加熱する。これだけ作ると3人前ほどになる。食べ方によっては2人前だ。いずれにしても頭が5つなので喧嘩になるかもしれない。もちろん1人で全部食べきってもいいけれど、少々胃に持たれるのではないかと思われる。
うなぎの頭も強火で炊き込むと汁がすっかり濁る。うなぎのうまみは鰹だし、またその酸味と相性がいい。熱いうちにかきこみながら酒を一杯、二杯とやるうちに体が暖まり、気が付いたら布団に入って朝を迎えていた。